黒酵母(アウレオバシジウム)β−グルカンの投与でブタの事故率が低減
試験内容
- 試験委託先:A牧場(母豚 6,000頭 肉豚出荷 100,000頭)
- 試験期間:平成19年7月26日から10月15日
- 実施農場:第7農場 母豚350頭
- サーコウイルス陽性。事故率≒30%
- 試験要領:離乳(25日令)~肥育舎移動(80~90日令)まで
- 検体:アウレオ原液を粉末化工
- 給与方法:飼料添加(0.2%)
- 試験区:3群、対照区:2群を設定
■試験飼料
黒酵母(アウレオバシジウム)培養液粉末
■給与方法
通常配合飼料(育成期)に対して検体を0.2%添加。
■試験方法
黒酵母(アウレオバシジウム)培養液投与群と非投与群で事故率、体重増加率を比較した。
結果・考察
本試験を委託した養豚場では試験当時ワクチンの国内販売が認可されておらず、免疫機能の低下により重症化するサーコウイルス感染症およびそれらを遠因とする育成期の肉豚の斃死、発育不良が多発していたため、ワクチンに代わり感染症の感染、発症を予防し、小動物の獣医療において免疫細胞を賦活化するとして実績のある黒酵母(アウレオバシジウム)培養液を混合した飼料を用いて肉豚育成改善効果試験を行なった。
試験の結果黒酵母(アウレオバシジウム)培養液投与群は事故率、体重増加率ともに非投与群の飼養成績を大きく上回った。(図1.表1)
これは黒酵母(アウレオバシジウム)培養液およびβ-グルカンにより免疫機能が亢進し感染症に対する防御能が向上するとともに、腸内細菌叢の改善により栄養吸収効率が向上し増体が促進されたことが推察された。
黒酵母(アウレオバシジウム)β−グルカンの投与でブタの事故率が低減